2024年4月10日2024年4月6日 自調自考を考える 「自調自考」を考える 第363号 四月、卯月。旧暦清明初候玄鳥至。清明とは、全ての者が清らかで生き生きするころのこと。若葉が萌え、花が咲き、鳥が歌い舞う。玄鳥とは春の使い「燕」のことで「幸せ」が訪れると考えられていた。 学校の入学式にふさわしい時節。 幕張中学二九二名、高校五十六名。新しい自調自考生の誕生である。校庭では輝きを象徴して「…
2024年3月23日2024年4月2日 自調自考を考える 「自調自考」を考える 第362号三月、弥生。学校では、この時期「卒業式」、そして「修了式」を迎え、新学年準備に入る。 旧暦、春分初候雀始巣の時期。春分とは太陽が真東から昇り、真西に沈む日のこと。春の始まり。 年の内に春は来にけり一年を 去年とや云はむ今年とや云はむ 『古今和歌集』在原元方 旧暦の正月より前に訪れた「年内立春」の日…
2024年3月5日2024年3月5日 自調自考を考える 「自調自考」を考える 第361号三月、弥生。旧暦で雨水、草木萠動。 雨水、春の気配が増し、草木の息吹をそこここに感じる時候。雪が雨に、大地は雪解けの水に潤され、雪汁といって古来日本人は農耕の準備をはじめる目安とした。冬の厳しさに耐え蓄えた生命の息吹が外に現れはじめる。ほろ苦さが体の免疫力を高める菜花がこの時期、旬の野菜。「ピィッイッピルル…
2024年1月9日2024年1月6日 自調自考を考える 「自調自考」を考える 第360号二○二四年、令和六年、暦注干支では、甲辰の年である。 干支は中国古来の東洋思想(陰陽五行説)に基づく六十年周期で循環する暦で、未来を探る手段として使われている。 この循環する暦という思想は古代ローマやエジプトの暦にも見られる。 人は、本能に従って生きるのではなく、知性を活用して生きるという生き物であるが…
2023年12月25日2023年12月25日 自調自考を考える 「自調自考」を考える 第359号二学期終了。これから冬期休暇に入る。短いが、年の始めを迎える大事な時期である。有用、有益な計画を立て、しっかり過ごしてほしい。 旧暦ではこの季節を「冬至 初候 乃東生」と云う。「乃東」は夏枯草の古い呼び方で、初夏に花開く靭草のこと。花が夏の終りから秋にかけて枯れて褐色に変じるからである。 尋ね行く武庫の山…
2023年11月18日2023年11月15日 自調自考を考える 「自調自考」を考える 第358号旧暦立冬。次候。地始凍。七五三詣りを祝う。この時期白い五枚の花弁の真中に黄色い蕊が集まる小さな花、「茶の花」が楽しまれる。 自然の流れに寄り添い、季節の風物詩を楽しみ、折々の祭りや行事に願いを込めて心豊かに日本人は生きてきた。 茶の花や利休が目にはよしの山 山口素堂 春の七草に対比して、万葉集の憶良の歌…
2023年10月20日2023年10月26日 自調自考を考える 「自調自考」を考える 第357号夏休みを終え、学園は二学期に入る。九月、長月、白露草露白の暦、「槐祭」が催された。 今年のテーマは「Abnormal, As normal」。普段の学校生活が普段を超えている学校としての生徒諸君の自負を込めたテーマである。コロナ禍を越え、ウイズ・コロナ時代、ようやく従前の状況に近づいたなかでの開催で、来校さ…
2023年7月22日2023年7月22日 自調自考を考える 「自調自考」を考える 第356号七月、文月。季節は夏至を経て小暑。一年で最も日が長く夜が短い時期から、夏の暑さが日に日に増す時を迎える。そして、桐の花がひときわ目立つ大暑。学校は夏休みを迎える。 この季節、よく目にする鳥は、翡翠。雀くらいの大きさの鳥である。池の水面をすれすれ滑るように飛び、頭、翼は濃い緑色、背中はコバルト色で腹はオレンジ…
2023年6月7日 自調自考を考える 「自調自考」を考える 第355号五月、皐月が過ぎ立夏、小満、季節は初夏、麦秋。そして六月、水無月、芒種、蟷螂生。稲や麦など芒のある穀物の種蒔の時期になる。 日本は六百三十三種野鳥がいるが、渡り鳥でもある三鳴鳥(コマドリ、オオルリ、ウグイス)が登場してくる時期でもある。「ヒーリーリーリ」と朗々とさえずった後「ヂチッ」という濁ったさえずりを付…
2023年4月8日2023年4月9日 自調自考を考える 「自調自考」を考える 第354号 四月、卯月。清明、玄鳥至。春の使い「つばめ」が巣をかけるとその家に幸せが訪れると言い伝えがある。玄鳥、乙鳥、天女など呼び名様々。若葉が萌え、花が咲き、鳥が舞い歌う。生命の輝く季節。学校では入学式が挙行される。 幕張中学三百十二名、高校六十八名。新しい自調自考生の誕生である。 校庭では輝きを象徴して桜の花…