2025年3月22日2025年3月22日 自調自考を考える 「自調自考」を考える 第371号 弥生。学校ではこの時期「卒業式」そして「修了式」を迎え、新学年準備に入る。季節は春。旧暦では春分、初候、雀始巣の時期。春分とは、太陽が真東から昇り真西に沈む日のこと。昼と夜が同じ時間になる春分の時期を季節の大きな節目として、仏教と関係なく農事始の神祭が催された。 春はあけぼの。やうやう白くなりゆく、山ぎは…
2025年3月3日2025年3月1日 自調自考を考える 「自調自考」を考える 第370号三月、弥生。旧暦雨水、末候、草木萌動。 雨水のこの時期に降る雨を、木の芽起こしという。木の芽が膨らむのを助けるように降る雨をいう。植物にとってひと雨ごとに春が来るころ。そして冬の厳しさに耐え、蓄えた生命の息吹が外に現れはじめる。ほろ苦さが体の免疫力を高める菜花がこの時期、旬の野菜。 『万葉集』巻五、大伴旅…
2025年1月8日2025年1月15日 自調自考を考える 「自調自考」を考える 第369号二〇二五年、令和七年、暦注の干支で乙巳の年となる。 中国古来(紀元前十七世紀)の哲理として伝わる陰陽五行説による十干十二支では、乙は困難があってもなんとか進むことや、しなやかに伸びる草木を表し、巳は蛇のイメージから「再生」と「変化」を意味するとされている。乙巳は「努力を重ね、物事を安定させる」といううれしい…
2024年12月23日2025年1月15日 自調自考を考える 「自調自考」を考える 第368号 多くの行事を楽しんだ忙しい二学期が終わって、短いが、年の改まる冬期休暇に入る。 気象学では十一月、十二月、一月の三カ月を冬と定めている。陰暦では今頃を冬至初候乃東生という。 冬至とは一年で最も昼が短く、夜の長いころのこと。これから日が伸びていくので、古代には冬至が一年の始まりであった。冬至の柚子湯は、一…
2024年10月17日2024年10月19日 自調自考を考える 「自調自考」を考える 第366号夏休みが終了。学校は二学期に入る。九月、長月。白露次候、鶺鴒鳴。この時期に「槐祭」が催された。今年のテーマは「※これは夢ではありません」。 二十一世紀は、若者達にとっていよいよ複雑で未来の見通しのつきにくい時代となっているといえよう。(「人類史上最大の断絶点に近づきつつある世紀」エリック・ホブズボーム 英歴…
2024年7月24日2024年7月22日 自調自考を考える 「自調自考」を考える 第365号 七月、文月。旧暦(太陰太陽暦)によれば、大暑、初候、桐始結花。旬の行事である夏越の祓が、多くの神社の境内で行われた(茅の輪くぐり)。そして学校は土用入りのころ、夏休みに入る。 日本の文化はその豊かな自然の恵みを生かして育まれてきた。明治の文豪森鷗外は「花暦」で、五月「十七日ヤグルマ草、姫菖蒲」。六月「十二…
2024年6月8日2024年6月7日 自調自考を考える 「自調自考」を考える 第364号 五月、皐月。旧暦では立夏、小満。季節は初夏、麦秋。そして六月、水無月、芒種。稲や麦など穂の出る植物の種を蒔くころ。稲の穂先にある針のような突起を芒という。 風も爽やかな五月を送り、自然はいよいよ魅力を増す。環境省のサイトによると世界陸地の三割を占める森林(緑)の面積は減少傾向が続く。特に南米、アフリカが大…
2024年4月10日2024年4月6日 自調自考を考える 「自調自考」を考える 第363号 四月、卯月。旧暦清明初候玄鳥至。清明とは、全ての者が清らかで生き生きするころのこと。若葉が萌え、花が咲き、鳥が歌い舞う。玄鳥とは春の使い「燕」のことで「幸せ」が訪れると考えられていた。 学校の入学式にふさわしい時節。 幕張中学二九二名、高校五十六名。新しい自調自考生の誕生である。校庭では輝きを象徴して「…
2024年3月23日2024年4月2日 自調自考を考える 「自調自考」を考える 第362号三月、弥生。学校では、この時期「卒業式」、そして「修了式」を迎え、新学年準備に入る。 旧暦、春分初候雀始巣の時期。春分とは太陽が真東から昇り、真西に沈む日のこと。春の始まり。 年の内に春は来にけり一年を 去年とや云はむ今年とや云はむ 『古今和歌集』在原元方 旧暦の正月より前に訪れた「年内立春」の日…
2024年3月5日2024年3月5日 自調自考を考える 「自調自考」を考える 第361号三月、弥生。旧暦で雨水、草木萠動。 雨水、春の気配が増し、草木の息吹をそこここに感じる時候。雪が雨に、大地は雪解けの水に潤され、雪汁といって古来日本人は農耕の準備をはじめる目安とした。冬の厳しさに耐え蓄えた生命の息吹が外に現れはじめる。ほろ苦さが体の免疫力を高める菜花がこの時期、旬の野菜。「ピィッイッピルル…