天文部、JSEC2023で表彰

JSEC2023第21回高校生・高専生科学技術チャレンジ(主催:朝日新聞社・テレビ朝日 後援:内閣府・文部科学省等)の最終審査会が、日本科学未来館にて12月9・10日に開催されました。全国から応募のあった343作品のうち、予備審査・一次審査を通過した30作品のポスタープレゼンテーションが行われ、本校からは、天文部2年 金成哲彦、上大田樹の2名の生徒が「水星ナトリウム大気と尾の形成」というテーマで参加しました。審査の結果、協力社賞(阪急交通社賞)を受賞しました。
この研究は、ほとんど大気がないと言われている水星表面から、太陽風の衝突によるエネルギーでナトリウムが放出され、水星半径の3倍以上のナトリウム大気が出現すること。また、太陽光の圧力によって、尾が形成される仕組みを明らかにしたものです。この研究は、生徒の手作りのアイデアが随所に活かされています。観測は本校天文台において行われ、天文部で自作した高性能分光器を用いました。また、得られた画像は、自作のPythonプログラムで処理しました。さらに、観測結果を説明するシミュレーションを独自の手法で行いました。その結果、世界で初めてと思われるナトリウムの尾のドップラー速度分布が得られています。この研究は、2024年2月に東京で開催される国際学会PERC Int’l Symposium on Dust & Parent Bodies (IDP2024)において、世界の研究者を前にした発表が予定されています。

観測装置

ナトリウムの尾のドップラー速度分布