公認会計士セミナー「CPAと未来の日本を考えてみよう!」

 11月10日(水)、進路部GLFCセミナーの一環として、日本会計士協会千葉会より7名の公認会計士(CPA Certified Public Accountant)に来校頂き、公認会計士セミナー2021を開催いたしました。本セミナーは2017年に第1回を実施、以後隔年で開催され今回が3度目の開催となります。当日は中3~高3の生徒32名がメモリアルタワーの会議室に参集しました。以下セミナーの内容を紹介します。

公認会計士セミナー2021 講師の皆さん
・牧野智成さん(11期生)
・岩見文吾さん(12期生)
・久賀大典さん(13期生)
・吉野義和さん(13期生)
・田邉慶資さん(19期生)
・吉田恵美さん(CPA千葉会)
・齋藤陽太さん(CPA千葉会)

セミナーは、三部構成で展開され、第一部では、CPAの業務についての解説が行われました。主な3つの業務として、会社(企業)が作成する決算書が正しいかどうかを保証する「監査」、税務申告等に関する「税務」、そして株式市場への新規上場の相談等の「コンサルティング」があり、さらには企業内での「経営企画」や「社外取締役」「社外監査役」といった役職依頼など、多様な分野にもCPAの業務の幅は広がっていることが説明されました。CPA試験の科目の内容や合格率(10%程度)、学校の試験と資格試験の違いなどについて解説が行われました。

続く第二部では千葉県内の著名な上場会社の決算書が提示され、最初に「貸借対照表」、「損益計算書」、「キャッシュ・フロー計算書」、「セグメント情報」といった各データの説明が行われました。続いて席の周辺の生徒同士で、決算書からどのようなことが読み取れるか、特に数値の変化が顕著な項目を選び、その要因をグループで話し合い考察するというアクティブラーニングのテーマが与えられました。
それぞれのグループごとに、CPAのアドバイスを受けながら熱心に考察が進められ、最後に代表による結果の発表が行われました。発表では「現預金の減少」、「建物等の増加」、「建設仮勘定の増加」、「社債の増加」、「売上高の大幅減及び赤字計上」、「多額な割増退職金の計上」、「営業活動によるキャッシュ・フローのマイナス計上」、「投資活動によるキャッシュ・フローの増減」といった細密な部分の指摘が行われ、その要因についての個々の考察に対して、CPAの皆さんより講評を頂きました。

第三部は今回来校された5名の本校卒業生のCPAに対してパネルディスカッション形式で質疑応答が行われました。まずはCPAの皆さんからは個々のプロフィールやCPAを目指した動機などが語られ、生徒からは「海外勤務の可能性」、「コンサルティングとCPA資格の関係」、「将来の会社経営のためにCPAの資格は有利なのか」といった質問が行われました。それぞれに対して丁寧に回答をいただきました。

こうして予定の時間はあっという間に過ぎ、全体でのセミナーの終了後も個別の質問が続き、すべてが終了したのは午後6時を過ぎていました。開催に尽力頂いた日本公認会計士協会千葉会、及びご多忙の中来校いただいたCPAの皆様には心より感謝を申し上げます。