セミナー『「社会を変える」を考える』

あなたがいることで世界はどう変わるだろう?

 10月30日、進路部のGLFCセミナーの一環として、社団法人ASHOKA JAPANの芦田陽一朗さんによる『「社会を変える」を考える』という社会貢献をテーマとしたセミナーを実施しました。
「ASHOKA」とは、アメリカのワシントンに本部を置き、世界95ヵ国に広がる、世界最大規模の社会起業家のネットワークです。芦田さんはアメリカの大学への留学の経験から、この活動に参加し、現在は日本を拠点に、社会にある「疑問」や「違和感」に対して、自らのアイデアと行動で変化を起こそうと考えている、12歳から20歳までの「ASHOKA ユース・ベンチャー」と呼ばれる若者の支援活動を、熱心に行っています。今回のセミナーには、社会貢献活動に関心を持った、中3~高2の生徒21名が参加しました。

 セミナーの前半は、参加者全員によるセミナーへの参加の動機の紹介から始まり、芦田さんから「自身の心の声に耳を傾ける」という、これから行われるワークショップの目的が示されました。そして、まずは「社会問題」について、個々が心に浮かんだ内容をメモ書きし、それらをベースに、社会を動かすとはどのようにことなのかについて説明をされました。続いて、「ユース・ベンチャー」と呼ばれる同世代の若者の提案による、「まちの朝読書」や「無回転卓球」といった、社会貢献活動の事例が紹介され、社会問題とはメディアや国際機関といった、いわゆる大人が言う問題だけが解決すべき問題なのではなく、社会を動かすことは、年齢とか社会的身分に関係なく、誰でも対応できる問題であるのだとまとめられました。
 セミナーの後半は、最初に『身の回りで、「これはおかしいんじゃないか」、「どうにかしたい」と感じること何ですか?』という命題が出され、個々の回答内容をベースにして、少人数のグルーブに分かれて、ディスカッションを行ないました。その後のシェアタイムでは、「教育改革」や「人種間差別」といった、グルーブごとのディスカッションの内容が全体に紹介され、参加者でそれらを共有しました。
 
 全体を通じて、「ASHOKA」の掲げる、社会貢献活動に必要な「チェンジメーキング・スキル」という言葉の意義を、より実感できた充実した時間となりました。真摯にこの活動に日々向き合っている芦田さんに敬意を表するとともに、「ASHOKA JAPAN」の今後の活躍に注目をしたいと思います。