6月27日(木) The 35th Memorial Concert

田村記念講堂において第35回メモリアルコンサートが開催されました。指揮は羽部真紀子先生、上野の森アンサンブル(東京芸術大学大学生及び卒業生によるオーケストラ)による演奏です。今年の曲目は、歌劇「魔弾の射手」序曲(ウェーバー)、ピアノ協奏曲第1番ホ短調作品11(ショパン)、交響曲第9番ホ短調作品95「新世界より」(ドヴォルザーク)です。

ピアノ協奏曲では、本校の高校2年生がソリストとしてオーケストラと共演しました。オーケストラの重厚な演奏に始まり、やがてピアノの独奏が華々しく登場します。イタリアの名器ファツィオリで奏でる彼女の旋律が、オーケストラと調和し、やがて会場は音の大洪水に満たされました。大洪水の中心にあるのは彼女のピアノです。その優しくも情熱的な演奏に、聴衆は感動し、万雷の拍手でした。
ソリストは例年3月にオーディションで選ばれます。オーケストラとの共演は、音楽と向き合う者なら誰もが一度は夢見ることではないでしょうか。その夢を叶えるため、毎年数名の生徒がオーディションに参加します。

美しい音、美しい曲を美しいと感じることが、芸術的な感性を育てます。その感性がやがて創造力となり、生徒が自ら感じたことや考えたことを表現する力へとつながります。メモリアルコンサートは、中高時代に良質の音楽に触れるまたとない機会であると考えています。