
今年も図書館のラーニングコモンズのコーナーに「あるく、ウメサオタダオ展」がやってきました。もはや氏の尊顔を拝まないと渋幕の新しい年度は本格的に始まらないのではと思うほど、本校にとってなくてはならないイベントです。この催しはもともと田村校長(現学園長)が毎年中学1年の校長講話(現在の学園長講話)の中で、梅棹忠夫氏のご著書「知的生産の技術」を取り上げていることがきっかけとなり、大阪の国立民族学博物館様のご好意によりスタートし、今年でちょうど10年目となります。
梅棹氏の専門は元々動物学でしたが、内モンゴルの野外での遊牧研究がきっかけに研究の対象が広がっていきます。そして、「不条理な存在としての人間」に対する限りない思いから、最後は民俗学へとたどり着いたそうです。フィールドワークを基にした民俗学の研究では、学問と思想の間を縦横無尽に往来し、歴史や人物がいきいきと描き出されていきました。
展示されている資料を見ていくと、研究とはまず情報の記録と整理から始まることがよくわかります。今でいうメモ魔でしょうか。ノートの一片や原稿用紙にアイデアが書き残されていて、研究の熱量を感じます。また、丁寧な描写がいくつもあり几帳面さが窺えます。これらの研究の手法は、仲間との共同研究のなかで教えられたことがとても多かったそうです。
入学された皆さん、新しい仲間との、新しい学びの旅が始まりました。



