The 41th Memorial Concert


田村記念講堂に於いて、第41回メモリアルコンサートが開催されました。指揮は安冨洋先生、上野の森アンサンブル(東京芸術大学大学生及び卒業生を中心としたオーケストラ)による演奏です。今年も素晴らしい音楽をありがとうございました。
ドヴォルザークは1841年にチェコで生まれました。祖国愛が強く、特に交響曲第8番ではスラヴの民族性が強く表現され、その旋律からはボヘミアののどかな風景やそこで生活する人々の強い息吹が感じられます。この曲が完成したのは今から130年以上前のことです。それから世界は大きく変化しました。そして今もなお変化を続けています。しかし、ドヴォルザークの音楽を通じて、私たちはそこで生きた人々――その時代、地域の文化を感じることができます。
美しい音を美しいと感じることが、芸術的な感性を育てます。その感性は創造力となり、自ら感じたことや考えたことを表現する力へとつながります。オンラインで簡単に答えを出せる現代において、自身を表現する力はより重要な意味を持つのではないでしょうか。

曲目
歌劇「フィガロの結婚」序曲(モーツァルト)
交響曲第8番 ト長調(ドヴォルザーク)