今年もウメサオタダオがやってきた

 毎年、入学式と始業式のあわただしさが一段落して校庭にほのかな海の香りが漂い始めると、’歩いて’梅棹忠夫氏がやってきます。
 昨日より恒例の「あるく、ウメサオタダオ展」が図書館のオープンスペースで始まりました。この一週間は氏が残された原稿、ノート、スケッチ、メモカードなどの「学ぶ」ツールが4本の計10メートル以上の長大な年譜ととともに展示され、図書館がミニ博物館に変貌します。この催しは校長先生が毎年中学1年の校長講話の中で、氏のご著書「知的生産の技術」を取り上げられていることがきっかけとなり、国立民族学博物館様のご好意により4年前からスタートしています。
 梅棹忠夫氏は、紀行文や研究方法について数々の著書を残した20世紀の「知と教養」の巨人です。コンピューターが今のように発達していなかった時代に、自らの手と足で研究を積み重ねていった足跡や苦心の程に触れると、あらためて「学ぶ」ことの厳かさや素晴らしさに心を動かされます。
 中学1年の生徒の皆さん、ぜひ知の先覚者の偉大さを肌で感じてください。