11月9日(土) 高3最後の校長講話

 今年も高3生にとっての最後の校長講話が終わりました。渋幕の生徒は6年、ないしは3年をかけてこの校長講話を受講します。それは、人類にとっての知恵ともいえるリベラルアーツを、校長先生が生徒の心の成長に合わせてかみ砕きながら授業されるもので、生徒は人類の知性の発展の足取りが記された一巻の絵巻物を、若くしなやかな頭や心をフル回転させて読み解いていくような醍醐味を感じることができます。
 最後の校長講話は6年分、または3年分のエッセンスがギュッと詰まったひときわ内容の濃いものとなります。そして、毎回「自分の人生が終わる時に、生きてきて良かったと思えるような人生を送って欲しい。そのためには、公共の精神を備えた自己が、当事者意識を持って人生を歩むことが大切である」というラストメッセージで結ばれます。今年はこれに加え「自分の決めた生き方のなかで、人工頭脳は利用されなければならない。決して人工頭脳から指示されたような人生を送ってはいけない」という言葉も添えられました。最後の最後には「とは言っても、さしあたりは受験を頑張って欲しい。頑張るという体験こそが大切です」とエールが送られました。