高3生最後の校長講話

 今日(11月28日)、第36期生にとって最後の校長講話がありました。中学入学の生徒には6年間計35回、高校入学の生徒には3年間計17回にわたる講話の締めくくり、もう2度と聞けない校長講話です。
 校長先生はあらためてリベラルアーツを学ぶことの意義について述べられました。例えば、歴史を学ぶことは過ぎし時のなかで変化するものと変化しないもの、双方の存在に気づくことであり、語学を学ぶことは言葉の力と多様な文化の大切さに気づくことであり、そして哲学を学ぶことは人類によって変わらず綿々と引き継がれてきた考えを理解することである、これらを学ぶことで、AIが未来を予測できる時代になっても人類はものごとの基本や人間の起源に再度戻ることが可能となり、その自律権を守ることができる、と話されました。
 最後に、ベートーベンの交響曲第9番「合唱」が講堂に流れました。この「歓喜の歌」はシラーの詩にベートーベンが曲を付したもので全編生きる喜びが表現されている、例年年末に流れるこの曲を聞くたびシラーが高らかに歌いあげた人類社会の夢を思い出してほしい、そしてしっかりと豊かな人生を送って欲しい、とエールを送られました。

 校長講話の最終回は、校長先生の卒業する生徒への思いが溢れいつも予定時間をオーバーしてしまいます。高3生の皆さん、渋幕の生活もあとわずかですが、充実した日々を思いっきり楽しんでください。