2021年11月17日2021年11月11日 自調自考を考える 「自調自考」を考える 第340号十一月、霜月。二十四節気では、霜降、立冬となる。七五三のお参り時期を迎える。私達は季節の移ろいをこまやかに感じとって生活を楽しみ、行事に願いを込めて身も心も豊かに生々と生きてきた。コロナ禍の圧迫、抑圧された閉塞感を何としてもこの古来の日本人の生活文化を復活させて乗り越えよう。 季節は金盞=金色の杯・水仙の花…
2021年10月20日2021年10月22日 自調自考を考える 「自調自考」を考える 第339号九月、長月。旧暦七十二候によると白露。秋分の季節に入る。残暑が引いて、本格的な秋となる。 古くは蜻蛉を「あきつ」と呼ぶ。秋の虫という意味で、蜻蛉の季節。そして十月、神無月。寒露。空気が澄み、菊の見頃。この時期、学校は学園祭(槐祭)を迎え賑わうのだが、コロナ禍の下で今年はなんとか実施できた。活動の内容は動画で記…
2021年7月20日2021年7月14日 自調自考を考える 「自調自考」を考える 第338号 六月、水無月。七月、文月。小満、芒種、夏至と経て、季節は小暑末候鷹乃学習。梅雨が明け、本格的に夏。小暑から立秋=八月初旬=になる迄が、暑中見舞いの時期。 日本人は季節の移ろいをこまやかに感じとって生活を楽しみ、季節それぞれの風物詩を楽しみ、折々の祭りや行事に願いを込めて、身も心も豊かに生々と生きていた。昨…
2021年5月31日2021年5月28日 自調自考を考える 「自調自考」を考える 第337号新「自調自考生」中学三百壱名、高校七十三名を迎え、渋谷幕張中学・高校の新学年が始まる。 旧暦では、四季以外に二十四節気、七十二候によってこまやかな季節の移ろいが取り入れられる。季節は夏、初夏そして小満末候麦秋至となる。麦畑が成熟した麦におおわれる。 巣から飛ぶ燕くろし五月晴 原石鼎 「改正月令博物筌」(…
2021年4月9日2021年4月10日 自調自考を考える 「自調自考」を考える 第336号卯月。旧暦二十四節気では清明、次候鴻雁北へかえる。全てのものが清らかで生き生きとする。 若葉萌え、花咲き鳥が歌い舞う生命が輝く季節の到来。この時期の日本は、世界でも稀な圧倒的に豊かな自然に恵まれる。 欧米ではイエス・キリストの復活を祝う日イースターをイースターエッグで祝い、日本では灌仏会で誕生仏に甘茶を注…
2021年3月25日2021年3月27日 自調自考を考える 「自調自考」を考える 第335号弥生。春分旧暦七十二候では初候、雀始めて巣くう。一年の季節の始まり春に因んで、一日の始まりを春暁と云う。万葉時代には、暁は「あかとき」と云い、平安以降、「あかつき」に変わったとか。 『万葉集』巻八春の雑歌に、山部宿禰赤人の歌がある。 明日よりは春菜摘まむと標めし野に 昨日も今日も雪は降りつつ 私達は、…
2021年3月2日2021年3月2日 自調自考を考える 「自調自考」を考える 第334号 三月、弥生。この時期、学校は三十六期生を送り、新入生を迎える準備に忙しい。 季節は、春、雨水末候、草木萌え動く(冬の間に蓄えていた生命の息吹が外に現れはじめる)。雨水のこの時期に降る雨を、木の芽起こし、催花雨という。春の訪れを告げる緑黄色の花、菜花が目立ちだす。 春はあけぼの、やうやう白くなりゆく山ぎは…
2021年1月7日2021年1月8日 自調自考を考える 「自調自考」を考える 第333号二千二拾壱年、令和三年、暦注の干支で辛丑の年を迎える。干支は東洋思想(中国由来)が生み出した未来に起きる出来事を知る為の暦のシステムである。 十干と十二支(自然と生命)の組み合わせに、陰陽五行思想の考えを入れ未来を予言する。今年の干支「辛丑」は「思い悩みながら衰退しつつ、新しい生命の息吹が生まれ、堅実で強い…
2020年12月24日2020年12月25日 自調自考を考える 「自調自考」を考える 第332号 二学期が終了する。短期間ではあるが、年の改まる冬期休暇。有益有効な計画を立てて、しっかりとすごしてほしい。 四季豊かな日本では一年を、二十四節気、七十二候と季節によって肌理細かく分け、その変化を感じとって楽しんでいた。初冬、仲冬、晩冬と冬は三つに分け、今頃を仲冬、冬至初候 乃東生と呼び変化を楽しむ。冬至は…
2020年11月13日2020年11月15日 自調自考を考える 「自調自考」を考える第331号立冬。二十四節気では秋分、寒露、霜降と続き、七十二候金盞香しの季節となる。金盞とは金色の杯を意味し、黄色い冠を戴く水仙の別名。思想家柳宗悦が大正時代提唱した民芸運動の目標のひとつは市民の日常生活に美を取り込むことだった。日常生活のなかで、美を実感する積み重ねの経験が、人生を生きる上での欲することや好ましいこと…