2018年7月17日2019年1月24日 自調自考を考える 7月17日(火)「自調自考」を考える 第311号 七月、文月、八月、葉月。 江戸時代、日本の人々は、太陽暦(太陽のリズムを基準)と太陰暦(月のリズムを基準)を組み合わせた太陽太陰暦を使っていた。そして季節については、太陽暦の一年を四等分した春夏秋冬の他に二十四等分した二十四節気と、七十二等分した七十二候というこまやかな季節の移ろいが取り入れられ使われてい…
2018年6月19日2019年1月26日 自調自考を考える 6月19日(火)「自調自考」を考える 第310号 新しい「自調自考生」中学二九一名、高校七五名を迎え、渋谷幕張中学・高校の新しい学年が始まっている。 四月、卯月(うづき)、五月、皐月(さつき)を経て、六月、水無月(みなづき)を迎えている。日本には、春夏秋冬の四季だけでなく、二十四の気、七十二もの候という季節があり、旧暦をもとに暮らしていた時代には、人々は…
2018年4月7日2019年1月26日 自調自考を考える 4月7日(土)「自調自考」を考える 第309号 校内報「えんじゅ」の巻頭言として校長先生から生徒への折々のメッセージが送られます。必ず最後は「自調自考生、どう考える」という文言で締められるとおり、格調高く問題提起が示されます。 四月、卯月。清明初候。玄鳥至る。全てのものが生き生きするころ。玄鳥、乙鳥、天女…など春の使いの呼び名はさまざま。 ユーラシア大…
2018年3月20日2019年5月30日 自調自考を考える 3月20日(火)「自調自考」を考える 第308号 三月、弥生。この時期、学校は三十三期生を送り、新入生を迎える準備に忙しい。 春分、初候。雀始めて巣くう。 春を迎える時「暁と曙」がふさわしい。夜が明けようとしているが、まだ暗い時分のことを春暁と云う。万葉時代には、あかときと云い、平安以降、あかつきに変わった。曙は暁よりやや遅れ、夜がほのぼの明けようとす…
2018年3月1日2019年1月24日 自調自考を考える 3月1日(木)「自調自考」を考える 第307号 三月、弥生。立春雨水末候。草木萌え動く。 中国や日本で長く使われた旧暦は太陰太陽暦で、日付は月の満ち欠けに基づくが、一太陽年を二十四等分した立春や夏至などの二十四節気と組み合わせて運用された。二十四節気は季節を正確に表すが、旧暦では毎年日付が変動する。立春は二十四節気では一年の起点。今年は新暦二月十六日に…
2018年1月9日2019年1月24日 自調自考を考える 1月9日(火)「自調自考」を考える 第306号 二千十八年、平成三十年、暦注の干支では、戊戌の年となる。戊は音読みで「ぼ」。今年は明治政府軍と旧幕府軍の「戊辰戦争」(一八六八~一八六九)一五〇年目の戊の年である。「戊」は十干の一つ。十二支の一つである戌は戊と酷似している。要注意。紀元前十七世紀ころ、中国に起因する哲理として陰陽五行説がある。これを年、月、…
2017年12月21日2019年1月24日 自調自考を考える 12月21日(木)「自調自考」を考える 第305号 二学期が終了する。冬期休み。 短いが年が改まる大切な時間。 心して有効有益に送りたい。 季節は、小雪、大雪そして冬至と移り、冬至、初候乃東生ず。 かつて一年のはじまりだった冬至。これから日が伸びていくので古代には、柚子の香りや薬効で体を清める禊の意味で柚子湯を楽しむのだ。 十二月三十日は小晦日。三十…
2017年11月18日2019年1月24日 自調自考を考える 11月18日(土)「自調自考」を考える 第304号 季節は白露、秋分、寒露、霜降と続き、「立冬末候金盞香し」となる。金盞とは金色の杯を意味し、黄色い冠をいただく水仙の別稱。金盞銀台とも云う。この時期を代表する水仙の花が咲き、かぐわしい香りが漂う。 「或る霜の朝水仙の作り花を格子門の外よりさし入れ置きし者の有けり」(樋口一葉『たけくらべ』) ケルトの民俗行…
2017年10月7日2019年1月24日 自調自考を考える 10月7日(土)「自調自考」を考える 第303号 九月、長月。白露初候草露白し。この時期学園は「槐祭」を迎える。九日、十日と二日間、一学期のスポーツフェスティバルと対となる学園最大の文化祭りである。 今年は「和っしょい」がテーマである。今年の文化祭実行委員達は「日本らしさ」「和風」を意識して、近年続いていた企画の偏りを解消し、文化祭全体のクオリティを上げ…
2017年7月22日2019年1月24日 自調自考を考える 7月22日(土)「自調自考」を考える 第302号 七月、文月。八月、葉月。 日本古来より、季節の移ろいを表わす二十四節気では、今この時期を「小暑、末候、鷹乃学を習う」と云い、鷹の雛が巣立ちし一人前になる時期と称する。 学校の夏休みの時期は「二十四節気、小暑、大暑、立秋、処暑」と呼ぶ時期と重なる。 梅雨が明け本格的な夏となり、もっとも暑い夏が来て、土用…